●ある弁護士の現場報告
大阪の弁護士さんからなまなましい現場のレポートをいただいています。全文ではありませんが少しずつ載せさせていただきます。
▼2004年5月24日掲載
児童ポルノ所持の話

児童買春・児童ポルノ処罰法改正法の争点は「所持の禁止」なんだそうです。
児童ポルノの所持自体を禁止するかどうかが課題です。

「所持の禁止」がない現行法で、どうなっているかというと、附加刑としての「没収」の対象とならなかった「児童ポルノ」「わいせつ物」は、犯人に還付するか、任意に所有権放棄してもらうしかないわけです。
 HDDだと面倒です。適法データや第三者のデータがあると、没収も放棄も躊躇することになる。 「法禁物」なら「還付」はしなくてよい。

 実は、弁護士の相談で多いのは、「今持っている児童ポルノをどうすればよいか?逮捕されるか?」という類です。
 所持は違法でないしても、所持は他人からの譲渡・製造の証拠だし、譲渡の予備かもしれない。「取調べを受けることは覚悟せよ。」という回答になる。
 これは、相談者は不安でしょう。結構、公務員・役職者からの相談が多い。
 
 私の試案としては、
 所持は禁止にして、法禁物にする。
 譲受も禁止する。罰則つける。
 その代わり、児童ポルノを持って自首した者には、必要的減免をつける。
 児童ポルノの端緒を多く得て、上流にいる直接虐待者を検挙して1人でも多くの児童を保護する。

 所持の違法に、除外事由が必要なら、つければいいですが、しんどい話です。国会図書館なんて、現行法でも陳列罪・製造罪(コピー)・陳列目的所持罪です。おとなしい図書館員を萎縮させるのに十分です。その辺は除外して、安眠してもらう。

 実務家の思いつきですが、そもそも現行法もあんまり練られていないから、これでいいんじゃないか。


        (大阪弁護士会所属の弁護士より)

過去の掲載
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