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柳田国男と学校教育 〜教科書をめぐる諸問題
 戦後日本の出発にあたって、次代をになう子どもたちの教育改革に情熱を燃やした柳田は、教科書編纂にも積極的に関与する。
だが、判断力をそなえた公民の育成によって、人と人とが支えあう共生社会を理想とした中学校社会科教育は検定不合格となり、その他の社会科や国語教科書も数年のうちに撤退を余儀なくされる。
戦後も高度成長期にさしかかって、教育界は受験重視の系統的な学習効率主義を優先し、柳田教科者は見捨てられていくのである。
 それから50年。私たちは豊かな経済社会を実現した。しかし、その一方で、冷酷な格差社会を実現させ、自由ではあるが、孤立し分断された無縁社会を生きることを強いられている。
それは、共生社会の公民育成をめざした柳田教科書を見かぎった私たちの想定内のことだったのか?
 本書は、柳田教科書をつぶさに検証し、柳田の思想と学問を通して、現代の学校教育に鋭く問題を提起するものである。

著者:杉本 仁
出版:梟ふくろう社

目次

第1章 戦後教育への出発
第2章 社会科教科書
第3章 国語教科書
第4章 柳田教育学の挫折
第5章 柳田民俗学の継承とその可能性
終章 共同社会の理想と柳田教科書




<著者紹介>
杉本 仁(すぎもと じん)
1947年山梨県に生まれる。青山学院大学を経て、同大学院修士課程修了。柳田国男研究会会員。民俗学者。山梨県都留市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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