●教育何でも調査隊
▼2004年 3月20日掲載
小・中学校におけるLD(学習障害),ADHD(注意欠陥/多動性障害),高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドライン(試案)の公表について

1 策定の背景及び趣旨
平成15年3月の「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」において,「小・中学校においてLD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒への教育的支援を行うための総合的な体制を早急に確立することが必要」と提言された。
また,平成14年12月24日に閣議決定された「障害者基本計画」に基づき決定された「重点施策実施5か年計画」においては,「小・中学校における学習障害(LD),注意欠陥/多動性障害(ADHD)等の児童生徒への教育支援を行う体制を整備するためのガイドラインを平成16年度までに策定する」ことが提示された。
これらを受け,平成15年8月から本ガイドラインの策定に着手し検討を進め,このたび,試案としてとりまとめ公表することとした。
本ガイドライン(試案)は,各教育委員会や学校等において,小・中学校におけるLD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒への教育的支援を行うための総合的な体制を整備する際に活用されることを目的として作成したものである。

1.ガイドライン策定の趣旨

(1)ガイドライン策定の背景

   学習障害(LD)については,平成11年7月の文部省の「学習障害及びこれに類似する学習上の困難を有する児童生徒の指導方法に関する調査研究協力者会議」の報告「学習障害児に対する指導について」により,その定義,判断基準(試案),指導方法等が示されました。注意欠陥/多動性障害(ADHD),高機能自閉症については,平成15年3月の文部科学省の「特別支援教育の在り方に関する調査研究協力者会議」の最終報告「今後の特別支援教育の在り方について」により,これらの障害の定義,判断基準(試案),指導方法等が示されました。また,平成15年3月には,平成14年に文部科学省が調査研究会に委嘱して実施された「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒の全国実態調査」の結果も出され,LD,ADHD,高機能自閉症を含む特別な教育的支援を必要とする児童生徒は,約6%の割合で通常の学級に在籍している可能性があることが示されました。
   この間,平成12〜14年度までの間,LDの児童生徒に対する指導体制の充実を図るため「学習障害児(LD)に対する指導体制の充実事業」が全都道府県で実施され,平成15年度からは,ADHDや高機能自閉症をも含めた総合的な支援体制の構築に向けた「特別支援教育推進体制モデル事業」が全都道府県で開始されました。この事業は,一定規模の地域を指定して,地域内の小・中学校において支援体制の構築を目指しています。これにより,平成19年度までに,すべての小・中学校において,LD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒に対する支援体制の構築を目指します。
   このような中,平成14年12月に,平成15年度からの10年間に講ずべき障害者施策の基本的方向性を定めた新しい「障害者基本計画」が閣議決定され,さらに,前半の5年間において重点的に実施する施策として「重点施策実施5か年計画」(以下「新障害者プラン」という。)が示されました。その新障害者プランの中で,「小・中学校における学習障害(LD),注意欠陥/多動性障害(ADHD)等の児童生徒への教育支援を行う体制を整備するためのガイドラインを平成16年度までに策定する。」が盛り込まれました。
   これらを受け,平成15年8月にガイドラインの策定に着手し,平成16年1月にガイドライン(試案)としてとりまとめました。

(2)ガイドラインの役割
   本ガイドラインは,全国の小・中学校においてLD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒への支援体制の構築に役立ててもらうために作成したものです。本ガイドラインには,今後,全国の小・中学校において支援体制を構築していく際の具体的な方法,手続き,配慮事項などを盛り込んでいます。
   教育行政担当者,学校関係者,専門家,保護者においては,本ガイドラインを参考としながら,具体的な方法や手続きなどについては,地域や小・中学校の実情等を踏まえて適宜工夫を加えて活用していくことが大切です。

(3)ガイドラインの検証・改善
   今後,全国各地で活用していただき,その有効性や課題等を検証して,必要に応じてその内容等について改善を加えていくこととしています。各地域や各小・中学校における実践を通しての意見や要望等を踏まえ,随時,よりよいものにしていくことを目指しています。(本ガイドラインに関する意見や要望等の提出については巻末をご覧ください。)


2.ガイドラインの構成と使い方

(1)ガイドラインの構成

   本ガイドラインは,「第1部   概論(導入)」「第2部   教育行政担当者用(都道府県・市町村教育委員会等)」「第3部   学校用(小・中学校)」「第4部   専門家用」「第5部   保護者・本人用」の5部構成になっています。各部ごとの主な内容は以下のとおりです。
「第1部   概論(導入)」

          ガイドライン策定の趣旨や使い方,特別支援教育の考え方及びそれを支える仕組み,LD,ADHD,高機能自閉症の定義や判断基準(試案),特別支援教育体制の整備の概略等。


「第2部   教育行政担当者用」

          特別支援連携協議会の設置,巡回相談の実施や専門家チームの設置,教員の指導力の向上及び理解推進のための研修の企画・実施,特別支援教育体制の整備状況の把握等。


「第3部   学校用」

          校長用,特別支援教育コーディネーター用,教員用の3つから構成されています。
   校長用では,特別支援教育を視野に入れた学校経営,校内委員会の設置や特別支援教育コーディネーターの指名,校内の教職員の理解推進等。
   特別支援教育コーディネーター用では,校内の関係者や関係機関との連絡調整,保護者に対する相談窓口,担任への支援,校内委員会での推進役等。
   教員用では,気付きと理解,個別の指導計画の活用等。


「第4部   専門家用」

          巡回相談員用と専門家チーム用から構成されています。
   巡回相談員用では,巡回相談の目的と役割,学校への支援,専門家チームとの連携。
   専門家チーム用では,専門家チームの目的と役割,LD,ADHD,高機能自閉症の判断,指導と助言のまとめ方。


「第5部   保護者・本人用」

          保護者用と本人用から構成されています。
   保護者用では,家庭でできること,学校との連携,学校外の支援。
   本人用では,自分のことを知ること,学習面や行動・生活面で気をつけること,学校の先生や専門機関などに支援を受けること。

   なお,巻末に,参考資料を添付してあります。


(2)ガイドラインの使い方
   まず,「第1部   概論(導入)」において記述されているガイドライン全体の概略や特別支援教育の基本的な考え方を理解することが大切です。
   続いて,それぞれの立場に応じた部に進むことになりますが,他の立場の部についても随時参照することが大切です。例えば,校長にとっては,特別支援教育コーディネーターや教員に求められることを知っておくことは学校経営上当然必要なことですし,さらには,教育行政担当者,専門家,保護者や本人に求められることについても知っておくことは大切でしょう。また,専門家にとっては,学校内のそれぞれの立場の者がどのような役割を期待されているのかを知っておくことは重要でしょう。
   このように,立場に応じた部のみならず,すべての部について一通り目を通しておくことが大切です。
   なお,本ガイドラインに記述されているそれぞれの立場の役割については,必ずしも固定的なものとしてとらえる必要はありません。例えば,特別支援教育コーディネーターと教員との役割について本ガイドラインの示すものと変わることも考えられます。各学校や各地域においては,本ガイドラインを参考にしつつ,その実情等を踏まえ,それぞれの立場の役割分担を検討することが大切です。


3.特別支援教育とは

(1)特殊教育から特別支援教育への転換

   平成15年3月の「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」(以下「最終報告」という。)には,「障害の程度等に応じ特別の場で指導を行う『特殊教育』から障害のある児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行う『特別支援教育』への転換を図る。」ということが示されています。
   これは,障害のある児童生徒への教育の考え方についての大きな転換を求めるものです。
   最終報告では,「特別支援教育」について次のように定義されています。

特別支援教育とは,これまでの特殊教育の対象の障害だけでなく,その対象でなかったLD,ADHD,高機能自閉症も含めて障害のある児童生徒に対してその一人一人の教育的ニーズを把握し,当該児童生徒の持てる力を高め,生活や学習上の困難を改善又は克服するために,適切な教育や指導を通じて必要な支援を行うものである。

   このように「特別支援教育」は,児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握して適切な教育的支援を行うものです。
   ここで,単に教育とはせず,教育的支援としているのは,障害のある児童生徒については,教育機関が教育を行う際に,教育機関のみならず,福祉,医療,労働等の様々な関係機関との連携・協力が必要であるからです。

(2)特別支援教育を支える仕組み
   最終報告では,特別支援教育を支える上での具体的な仕組みとして,1多様なニーズに適切に対応するための「個別の教育支援計画」の策定,2校内や関係機関を連絡調整するキーパーソンである「特別支援教育コーディネーター」の指名,3質の高い教育的支援を支えるネットワークである「広域特別支援連携協議会」等の設置の3つをあげています。

1個別の教育支援計画
   「個別の教育支援計画」は,障害のある子どもにかかわる様々な関係者(教育,医療,福祉等の関係機関の関係者,保護者など)が子どもの障害の状態等にかかわる情報を共有化し,教育的支援の目標や内容,関係者の役割分担などについて計画を策定するものです。
   障害のある子どもを生涯にわたって支援する視点から,一人一人のニーズを把握して,関係者・機関の連携による適切な教育的支援を効果的に行うことが大切であり,このため,教育上の指導や支援を内容とする「個別の教育支援計画」を策定することが重要です。この計画の策定,実施,評価(「Plan-Do-See」のプロセス)を通して,教育的支援をよりよいものに改善していくことが大切です。
   一方,「個別の指導計画」は,児童生徒一人一人の障害の状態等に応じたきめ細かな指導が行えるよう,学校における教育課程や指導計画,当該児童生徒の個別の教育支援計画等を踏まえて,より具体的に児童生徒一人一人の教育的ニーズに対応して,指導目標や指導内容・方法等を盛り込んだものです。平成11年3月告示の盲学校,聾学校及び養護学校学習指導要領において,重複障害者の指導,自立活動の指導に当たり作成することとされました。小・中学校におけるLD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒についても,必要に応じて作成することが望まれます。

2特別支援教育コーディネーター
   校内や福祉,医療等の関係機関との間の連絡調整役として,あるいは,保護者に対する学校の窓口としてコーディネーター的な役割を担う者を学校の校務に位置付けることにより,校内の関係者や関係機関との連携協力の強化を図ることが重要です。

3広域特別支援連携協議会等
   学校が地域の関係機関と連携をとりながら適切な教育的支援を行うためには,教育,福祉,医療等の関係機関が連携協力する支援のためのネットワークづくりが大切です。このため都道府県行政レベルで部局横断型の組織を設け,各地域の連携協力体制を支援することが大切です。

   なお,最終報告には,次のような制度改正についての具体的な検討の必要性が提言されています。

   このような基本的な仕組みのもとに,小・中学校においては,学校としての全体的・総合的な対応の必要性が指摘されました。具体的には,LD,ADHD,高機能自閉症を含めすべての障害のある児童生徒について「個別の教育支援計画」を策定すること,すべての学校に「特別支援教育コーディネーター」を位置付けることが必要と指摘されました。さらに特殊学級や通級による指導の制度を,通常の学級に在籍した上での必要な時間のみ「特別支援教室(仮称)」の場で特別の指導を受けることを可能とする制度に一本化するための具体的な検討が必要であると示されました。
   一方,盲・聾・養護学校については,障害の重複化や多様化を踏まえ,障害種にとらわれない学校設置を制度上可能にするとともに,地域において小・中学校等に対する教育上の支援(教員,保護者に対する相談支援等)をこれまで以上に重視し,地域の特別支援教育のセンター的機能を担う学校として「特別支援学校(仮称)」の制度に改めることについて,法律改正を含めた具体的な検討が必要であると示されました。
   さらに,特別支援教育体制を支える専門性の強化について,いくつかの提言がありました。

   このように特別支援教育は,特定の教育の場,機会のみによって完結するのではなく,教育の場,機会について校内全体,地域全体の中で総合的に考えていこうとするもので,教育の方法をより柔軟にとらえ直すことを求めています。
   上述の制度改正については,特別支援教育を行いやすくするための新たなシステムとして提言されているものですが,現行の制度の中で,特別支援教育の考え方への意識の転換,連携協力体制の構築,Plan-Do-Seeのプロセスを通した支援の改善に漸進的に取り組んでいくことが大切です。

(3)全国実態調査の結果
   平成14年2月から3月にかけて文部科学省が調査研究会に委嘱して実施された「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する全国実態調査」の結果によると,知的発達に遅れはないものの学習面や行動面で著しい困難を示す児童生徒の割合は6.3%であることが明らかになりました。
   このうち,次の図のように学習面で著しい困難を示す児童生徒の割合が4.5%,行動面で著しい困難を示す児童生徒の割合が2.9%,学習面と行動面ともに著しい困難を示す児童生徒の割合が1.2%でした。
   この6.3%という数値から,学習面や行動面で著しい困難を示す児童生徒が40人学級では2〜3人,30人学級では1〜2人在籍している可能性があり,特別な教育的支援を必要とする児童生徒が「どの学級にも在籍している可能性がある」という意識をもつことが大切です。




図    知的発達に遅れはないものの学習面や行動面で著しい困難を示すと担任教師が回答した児童生徒の割合



   なお,この調査は,担任教師による回答に基づくもので,LDの専門家チームによる判断や医師による診断によるものではないので,その結果が,LD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒の割合を示すものではないことに注意する必要があります。
   また,この調査では,A(「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」に著しい困難を示す),B(「不注意」または「「多動性−衝動性」の問題を著しく示す),C(「対人関係やこだわり等」の問題を著しく示す)の割合を算出しています。それによると,下図のようにAが4.5%,Bが2.5%,Cが0.8%でした。それぞれの数値には,該当領域のみで困難を示しているケースと,該当領域に加え,他領域にも困難さのあるケースが含まれています。この結果から,各々の領域のみで困難を示しているケースがある一方で,2つの領域,さらには3つの領域での困難さのあるケースがあることがわかります。



図    知的発達に遅れはないものの学習面や行動面の各領域で著しい困難を示すと担当教師が回答した児童生徒の割合




4.LD,ADHD,高機能自閉症の定義と判断基準(試案)等

(1)定義や判断基準(試案)等を示した目的
   平成11年7月の「学習障害児に対する指導について(報告)」及び最終報告において,LD,ADHD,高機能自閉症の定義と判断基準(試案),実態把握のための観点(試案),指導方法が示されました。これらは,各学校において児童生徒の実態の把握や一人一人の教育的ニーズに応じた適切な教育的支援を行う際の参考として活用されることを意図したものです。
   文部科学省の協力者会議においてこれまで示されたLD,ADHD,高機能自閉症の定義は以下のとおりです。また,これらの判断基準(試案),実態把握のための観点(試案),指導方法については,資料1(p74〜82)に掲載しているので参照してください。

(2)LD,ADHD,高機能自閉症の定義
LD:「学習障害とは,基本的には全般的な知的発達に遅れはないが,聞く,話す,読む,書く,計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を示すものである。学習障害は,その原因として,中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが,視覚障害,聴覚障害,知的障害,情緒障害などの障害や,環境的な要因が直接的な原因となるものではない。」

ADHD:「ADHDとは,年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力,及び/又は衝動性,多動性を特徴とする行動の障害で,社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。また,7歳以前に現れ,その状態が継続し,中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。」

高機能自閉症:「高機能自閉症とは,3歳位までに現れ,他人との社会的関係の形成の困難さ,言葉の発達の遅れ,興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害である自閉症のうち,知的発達の遅れを伴わないものをいう。また,中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。」

   なお,近年,アスペルガー症候群や,広汎性発達障害ということばを聞くことがあります。これらについて最終報告においては「アスペルガー症候群とは,知的発達の遅れを伴わず,かつ,自閉症の特徴のうち言葉の遅れを伴わないもの」「なお,高機能自閉症やアスペルガー症候群は,広汎性発達障害に分類されるもの」と示されています。


5.特別支援教育の体制の整備

(1)支援体制の整備のための取組
   これまで,LDの児童生徒への支援体制を構築するため,平成12〜14年度に「学習障害児(LD)に対する指導体制の充実事業」を実施し,平成15年度からは,LDの児童生徒だけでなくADHD,高機能自閉症の児童生徒を含めた支援体制を構築するため「特別支援教育推進体制モデル事業」を実施しています。

学習障害(LD)に対する指導体制の充実事業
   「学習障害児(LD)に対する指導体制の充実事業」(以下「LDモデル事業」という。)は,平成12〜14年度に全都道府県で実施しました。この事業の基本概念は,いうなれば,「教師一人による支援からチーム(システム)による支援へ」ということであり,県内の数校程度のモデル校を対象として,学校としてLDの児童生徒への支援体制の構築を目指そうとするものです。具体的には,校内委員会の設置,教育委員会における専門家チームの設置,巡回相談の実施の3つの内容から構成されています。校内委員会は各学校に置かれるもので,校長,教頭,担当教員,特殊教育担当者,教育相談担当者等で構成され,LDの気付きから,実態把握を行います。専門家チームは,指導主事や心理学の専門家,医師等から構成され,LDかどうかの判断や,専門的意見を学校(校内委員会)に示します。巡回相談は,専門家による学校への実際の支援で,校内での実態把握や個別の指導計画の作成に関する助言,校内研修会への支援,保護者への支援等を行います。このLDモデル事業を通して,判断・実態把握基準(試案)の検討や,校内支援体制の構築,指導方法の工夫等を行いました。これらの仕組みについては,第2部以降で詳しく紹介します。

特別支援教育推進体制モデル事業
   このLDモデル事業が平成14年度で終了し,平成15年度からは「特別支援教育推進体制モデル事業」(資料2,p83,84参照)を全都道府県で新たに実施しています。この事業の基本理念は,いうなれば「モデル校での支援体制の構築からモデル地域全体での支援体制の構築へ」ということです。すなわち,LDモデル事業では各県数校程度を対象としていたのに対し,この事業では,全国の公立小・中学校約33,000校のうちの10%を越える約3,600校が対象となり,モデル地域の中でLD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒への支援体制の構築を目指そうとするものです。具体的には,LDモデル事業で成果が確認できた,校内委員会の設置,教育委員会における専門家チームの設置,巡回相談の実施の3つの内容を引き続き実施するとともに,ADHDや高機能自閉症についてその判断基準・実態把握の観点(試案)の検証,特別支援教育コーディネーターの指名と研修の実施等を行うこととしています。
   なお,この事業は平成19年度までを目途に,すべての小・中学校においてLD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒に対する支援体制の整備を目指すものです。

(2)支援体制の整備の概略

   上記のように,これまでLD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒への支援体制の整備に向けた事業を実施してきました。
   今後,全国各地で支援体制を整備していくに当たっては,教育行政担当者,学校関係者,専門家等の各関係者が,支援体制の全体像を理解しつつ,互いに連携し合いながら,それぞれの役割を発揮することが重要です。
   ここで支援体制の全体の概略を図示すると,次のようになります。

   
図   支援体制の全体像


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各都道府県等における中高一貫教育校の設置・検討状況について 2003年4月30日掲載
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