●新風
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「子どもの立場」
▼2002年1月31日掲載

 「子どもの立場に立つ」ということが、教育指導法改善の旗印にされている。だが、「子どもの立場に立つこと」は、思いのほか難しい。

 高知県では子ども達に授業の評価をしてもらう、「授業評価システム」を導入している。子どもに授業を評価させることについて、当初は教師の反対の声も聞かれた。だが、「子どもに評価をしてもらったおかげで、学ぶ側にしかわからないことがあると気付いた」、という感想が教師の口から聞かれはじめた。「学ぶ側」とは即ち、子どものことである。子ども達に授業を評価してもらうことで、「子ども達の想い=子どもの立場」を教師が感じ取り始めたのだ。

 医師の仕事では診断が治療の重要な部分を占める。病状や体質に合った治療を施さなければ、治療の効果も上がるまい。風邪の患者に心臓病の薬を投与しても意味はないのだ。医療であれば誰もが常識と感じることが、教育となるとそうでもないらしい。 「子どもの立場」を特段理解しようとせず、「子どもの立場に立った」学習指導の改善を図ろうということは、病状を把握せずに薬を出そうとすることと同じだ。
 子どもを理解するということは、子どもを理解する手法を手に入れることではない。子どもを理解しようとする教師の心の姿勢が、子どもの理解を可能にする。

 子どもの姿は、それを見ようとする人にしか見ることはできない。見えるか見えないかは、あなた次第?

過去の掲載
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「法律は「遠くて近きもの」 (2000年10月30日掲載)
「我が青春の一齣」 (2000年9月22日掲載)
■「科学とモラル (2000年9月5日掲載)
「母おやの資格」 (2000年8月25日掲載)
「教育」について一言。 (2000年8月9日掲載)
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